教員ブログ
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みちくさ

日本列島をなでるような 優しくて やわらかい4月の雨。
根に深くしみこむような 強くて しっかりとした5月の雨。
「私(わたくし)はその人を常に先生と呼んでいた。だから此所(ここ)でもただ先生と
書くだけで本名は打ち明けない。これは世間を憚(はば)かる遠慮というよりも、その方が
私に取って自然だからである。私はその人の記憶を呼び起すごとに、すぐ『先生』といいたくなる。
筆をとっても心持は同じ事である。よそよそしい頭文字(かしらもじ)などはとても使う気にならない。             
- 夏目漱石著・こころ」
5月8日から、3年生は、台湾に修学旅行に出かける。
5月9日から、1・2年生は、さくら国際高校学校のある
長野県上田市に体育スクーリングに出かける。
旅とは、「道草」である。
「人生は道草である」と夏目漱石は言っている。
「道草」の中に、こころにとまる真実が
あるからなのかもしれない。
先日、20年ぶりに、ある『先生』と
お会いすることができた。
2時間ばかりの・・・。 これも「道草」。
次の日に、こんなメールをいただいた。
「高橋くん、経過した年月は、その分だけの意味がある。
一生懸命生きていれば。」
迷いながら、悩みながら、「道草」をすすむ。
「ひとみをとじれば あなたが まぶたのうらにいるだけで
どれほど つよくなれたでしょう     
― レミオロメン・3月9日」
また、ひとみをとじる。
文―トモアキ