教員ブログ
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晩夏・あの空に・・・

晩夏。
あの時(3・11、東日本大震災)のあの場所(平泉~陸前高田~大船渡)を
踏みしめた。
「 夏草や 兵共(つわものども)が 夢の跡 」 
俳聖・松尾芭蕉が門人・曽良を伴い、平泉を訪れたのは、
元禄2年(1689)旧暦5月13日(6月29日)のこと。
高館に立ち、眼下に広がる夏草が風に揺れ光る様を
眺めた芭蕉は、100年にわたり平泉文化を築き上げた
奥州藤原氏の栄華や、この地に若くしてはかなく散った
若き英雄・源義経を思い、この句を詠んだ。
その後、陸前高田から大船渡へ。
現地の方々から、貴重な話をいただいた。
命とは何か。
生きるとは何か。
幸せとは何か。
家族とは何か。
「何か。」が泉のように湧き上がる。
見上げる空は変わらない。
見上げる空は変わっていく。
あの空を見つめながら、
今年の晩夏を、胸にきざむ。
文―トモアキ